なにか文章を書きたいと思いたち、
日々なんとなく思い浮かんだことを綴っていこうと思っています。
タイトル「あぢきなきすさびにて」は、徒然草の一節からとりました。
登場人物の名前は仮名です。
*お願い*
ブログ内の文章の無断転載・複製をお断りします。
日々なんとなく思い浮かんだことを綴っていこうと思っています。
タイトル「あぢきなきすさびにて」は、徒然草の一節からとりました。
登場人物の名前は仮名です。
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2013.04.16 / Top↑
ひいばあさんの葬式で
人が死ぬってよく分からずに
従兄弟たちと庭で走り回って
その日は晴天で
親に着せられた喪服は汗ばみ
熟した石榴が地面で割れて
赤色がつややかに弾けていた
みんなでプチプチとつまんだその味
葬式となるとよみがえる酸味
日差しに弾ける赤
懐かしくみずみずしく弾ける
幼い日の石榴
人が死ぬってよく分からずに
従兄弟たちと庭で走り回って
その日は晴天で
親に着せられた喪服は汗ばみ
熟した石榴が地面で割れて
赤色がつややかに弾けていた
みんなでプチプチとつまんだその味
葬式となるとよみがえる酸味
日差しに弾ける赤
懐かしくみずみずしく弾ける
幼い日の石榴
2012.05.16 / Top↑
暖かくなってきて、皮膚や血管など身体中の細胞が膨張してきた。
冬の間、緊張して敏感になっていた感覚が、日増しにぼんやりしてきたように思う。
それで、冬の朝、外気に触れたときなど、くっきりと感じられていた自分の輪郭が、このところは曖昧になってきている。空気と自分との境界もだんだんとぼやけてきている。
そうなると、意識が外へ外へと向いてきて、冬の、意識が内側へ向かうような収縮感も悪くはないものの、この、外へ向く夏の感じの方がやっぱり好きだなあと思う。
冬の間、緊張して敏感になっていた感覚が、日増しにぼんやりしてきたように思う。
それで、冬の朝、外気に触れたときなど、くっきりと感じられていた自分の輪郭が、このところは曖昧になってきている。空気と自分との境界もだんだんとぼやけてきている。
そうなると、意識が外へ外へと向いてきて、冬の、意識が内側へ向かうような収縮感も悪くはないものの、この、外へ向く夏の感じの方がやっぱり好きだなあと思う。
2012.05.13 / Top↑
眠りのなか、あれは夜中だったのだろうか。それとも明け方だったろうか。
意識の底の方でおぼろげに聞こえていた雨音は、やがて雷をともない激しいスコールになった。
天地を貫くような轟音に、なにか懐かしい記憶を思い起こしたような気がしたが、目覚めたら忘れていた。
夢でも見ていたのかもしれない。
あるいは歴史あるこの街の風が含む、ノスタルジーのせいかもしれない。
南国の、雨上がりの湿った空気に胸が詰まりそうになり、ゆっくりと息を吐きながら起きあがった。
朝を過ぎると、あっという間に気温が上がり、せつなさなど感じている余裕もないほどの暑さになった。
花売りおやじの焼けた肌も、パステルカラーの教会も、鶏飯屋の入口に吊られた鶏の丸焼きも、何もかもが目一杯に太陽の光を浴び、反射させているのだった。
しかしそんな日差しの中でも、また激しい雨の中でも、街は淡々とした落ち着きを放っている。
マラッカはいまだ、王国時代の後の眠りの中にあるかのようだ。
意識の底の方でおぼろげに聞こえていた雨音は、やがて雷をともない激しいスコールになった。
天地を貫くような轟音に、なにか懐かしい記憶を思い起こしたような気がしたが、目覚めたら忘れていた。
夢でも見ていたのかもしれない。
あるいは歴史あるこの街の風が含む、ノスタルジーのせいかもしれない。
南国の、雨上がりの湿った空気に胸が詰まりそうになり、ゆっくりと息を吐きながら起きあがった。
朝を過ぎると、あっという間に気温が上がり、せつなさなど感じている余裕もないほどの暑さになった。
花売りおやじの焼けた肌も、パステルカラーの教会も、鶏飯屋の入口に吊られた鶏の丸焼きも、何もかもが目一杯に太陽の光を浴び、反射させているのだった。
しかしそんな日差しの中でも、また激しい雨の中でも、街は淡々とした落ち着きを放っている。
マラッカはいまだ、王国時代の後の眠りの中にあるかのようだ。
2012.05.11 / Top↑


